泪の花。
私の友達、近藤朔來。



この子は、学校一のバカップルだったりもする…

もうすぐ…


「朔來!!大丈夫か!!」

彼氏降臨。



『春ちゃん…怖かったぁ…』


とまた泣き出す朔來。

抱き締めあやす彼氏の顔を見ると、朔來が大事で堪らないんだなと思わずにはいられない、優しい表情をしていた。


優しい…?


一瞬あの不躾な男の笑顔が脳裏に浮かんだが、瞬時にもみ消した。



『初美ちゃんがね、助けてくれたの!!』



「初美さん、いつもありがとう。」



そう頭を下げる彼氏さん


「いいえ、どうぞお構いなく…頭を上げて下さい。」


『初美ちゃんどうして私以外には敬語なの?』


考えた事もなかったが言われてみればそうだ。


「朔來…あんたに敬語使った私を想像してみな」

『…………怖い!!』


「失礼ね、あんたには敬語使う必要なんてないって事よ」


『どーして!!不公平!!』

ギャアギャアとうるさくてかなわない。


「早く連れて行って貰えますか?」


「分かりました」


と笑いながら朔來の手をひき連れて行く。


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