泪の花。
『あー…ヤバ…いね、死んだじいさんが見える』


「嘘だろ!!やめろよそんな冗談!!」



『まぁ、じい…さんはっ冗談だけどさ…ヤバいのは本当だ…よ。』



「まだダメだって!!アイツ帰って来てねぇじゃんか!!」



『うるさいねぇ…人間死ぬときゃ死ぬんだよ…』


「ダメだ!!許さねーかんな!!」



『坊主…に許して貰わなくたって痛くも痒くもないね…イヤ、実際今苦しいけどさ…』



「軽口叩いてる場合かよ!!」


『そうた、坊主…名前聞いてなかったね…』


「カイト…咲坂海斗。」


『良い名だね、坊主坊主って悪かったね………』


声が小さくなっていくのが、お別れの合図のようで…


必死に話しかけた…



「んな事はどーだっていいんだよ!!頼むよ…まだ逝くなよ…あっ!!今日学校でアイツちょっとだけ笑ったんだ…花壇の花見て…なぁ、由貴さん!!」

< 139 / 203 >

この作品をシェア

pagetop