泪の花。
『約束してくれなくったっていい…返事がないのは分かったってしるしだろ?』



「!!…っ、由貴さんにはかなわないな…」



『そうさ…私は無敵なのさ…』


そう言って笑った顔は今までで一番、アイツにそっくりだった。



そのまま…


息をしなくなって、由貴さんは長い長い眠りについた。



「オイ!!ババァ!!」


そう罵れば、



『由貴さんと呼びな』



ってまたすごい顔で言ってくれるような気がした、バカな俺…




人が死ぬという事はそんな安易な事ではないのに…




「無敵なら…死ぬんじゃねぇよ…」



と言う、俺の文句にも…返事は返ってこなかった。







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