泪の花。
このバカップルと苦笑いしながら、アイツを思い出した。


1人残されたうえに、お父さんと一緒なんて…


このゴールデンウイークが終わり、学校が始まる頃には痩せているかもしれないと、少しだけ不憫に思った。




「あの初美さん…明日、俺と朔來はちょっと出掛ける所があって…」


と申し訳なさそうに言う咲坂君



『全然構わないですよ。ホテルに居ますから』



「いや、初美さんをアメリカに連れて来たのは、俺の母さんのワガママなんです。」



『え?』



「だから明日病院に行って欲しいんですけど、いいですか?」



『いいですけど…』



一応返事をしたが…



その意図は全く分からなかった。




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