泪の花。
「おーい。初美?白昼夢でも見たか?」
心配そうに覗き込まれた顔と顔との距離が余りに近くてひっくり返りそうになった。
ぎゅっと、間一髪の所で抱きとめてもらったが…心臓の音が尋常じゃない。
「知ってっか?墓でついた傷は治りが遅いんだぞ?」
そう言いながら、なかなか離してくれない。
ドッドッと心臓が脈をうつ、聞こえてしまうのではないかと思うくらい大きな音…
もうダメ!!
早く…!!
離して…
頭の中がパニックになっていた私は、思わず
『か、海斗!!離して!!』
名前で呼んでしまった…アイツはビックリしたように目を見開いて、更にぎゅっと抱き締めてきた。
「初めて、初めて呼んでくれた!!初美…」
思わぬ喜びように、もう一回離してくれとも言いにくい状況。
でも…本音を言えば、抱き締められているこの腕の中の温もりから離れたくなかっただけだった。
いつもなら、変態!!と言って睨んでしまうのに…
その腕の中が、あまりに心地がよくて、しばらく黙って体を預ける事にした。
心配そうに覗き込まれた顔と顔との距離が余りに近くてひっくり返りそうになった。
ぎゅっと、間一髪の所で抱きとめてもらったが…心臓の音が尋常じゃない。
「知ってっか?墓でついた傷は治りが遅いんだぞ?」
そう言いながら、なかなか離してくれない。
ドッドッと心臓が脈をうつ、聞こえてしまうのではないかと思うくらい大きな音…
もうダメ!!
早く…!!
離して…
頭の中がパニックになっていた私は、思わず
『か、海斗!!離して!!』
名前で呼んでしまった…アイツはビックリしたように目を見開いて、更にぎゅっと抱き締めてきた。
「初めて、初めて呼んでくれた!!初美…」
思わぬ喜びように、もう一回離してくれとも言いにくい状況。
でも…本音を言えば、抱き締められているこの腕の中の温もりから離れたくなかっただけだった。
いつもなら、変態!!と言って睨んでしまうのに…
その腕の中が、あまりに心地がよくて、しばらく黙って体を預ける事にした。