泪の花。
怖い…


と泣いている。

独りは怖いと泣く、震える心を…


体を抱き締め、知らない間にうずくまり、気を失っていた。




目が覚めたと思ったそこは、真っ暗な所…


右も、左も、上下も分からなくて動けない。


ここはどこだろう?


暗くて、一歩を踏み出す事が怖ろしくて堪らない。


足下には何もないかもしれない。



そう思ったら、体が固まってしまった。



そこに座り込み、目を瞑り


ただ、ただ…何かを待っている。





暗闇の中…寸分先に、オレンジ色の一筋の光が見えた。


縋るように追いかけると、目の前は瞬時に明るくなった。



本当に目が覚めたと確認し、周りを見渡すと、窓から外が見えた。


いつの間にか…

真っ昼間の強い日差から、柔らかい夕日に変わっている。


白で統一されたこの部屋は保健室だと分かった。

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