泪の花。
「はぁ、つれないなぁ」

俺は、1人残された保健室で呟いた。


独り言とか、

寂しいー!!


と思いつつ、自分の無力さが情けなくなってきた。



「バカに…してるつもりなんて全くないのに…」


もしかして俺…


話をできるのが嬉しくて、顔が緩んでんのかな?



なんにしても…


俺は初美の役に立てているのだろうか?


「あー!!頭で考えるのは性に合わないな…」



ふと、紫色の花に目をやると白いカーテンによくはえている…



「ホント…綺麗な花だよな………由貴さん。」



とっぷりと日が暮れた頃に家路についた。
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