泪の花。
でも、なんだろう?



言ってはいけない事を言ってしまったように、ソソクサと行ってしまった気もする。



深く考えずにいたが…


ふと思った。


朔來に勉強を教えるのは困難を極めるから、私は教えたくない。



だけど、咲坂君が教えなくちゃならないもう1人を、私が教える事が出来れば少しは楽なんじゃないかと…



そんな安易に考えていた事が、まさか現実になるなんて夢にも思っていなかった。





保健室の前を通り、あの日の事を思い出した。



次の日は、必ず呼び出しがくると思っていたのに、呼び出されるような事はなかった。

時たま浴びる視線は…

それ程、気になるものではなかった。


アイツは、凝りもせず何回も私の所に来ては私を怒らせてニコニコしていた。


だけど、不思議なのはアイツが来る時は決まって朔來達が居ない時。


そう感づいた私は、なるべく朔來達と一緒に行動するように心がけていた。


ここまで避けられたら、嫌われてるのかな?



とか思ったりするのが普通だと思うんだけど…


アイツは普通じゃないんだ。
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