泪の花。
ホントに慇懃無礼で、ムカつくのに…


その優しい笑顔は反則だ。


恥ずかしくて、掴まれた手を振りほどきたくて睨んでみる。



「っ…!!」



何に怯んだのか知らないが、アイツは顔を真っ赤にして俯いた。


その隙に逃げ出した。



なんだかこのパターン多いなぁ、なんて思いながら火照った頬を冷えた手で冷ましていた。



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