泪の花。
受験が終わり


合格発表の日…


見事、朔來も合格した。

咲坂君が、アイツも合格したよと教えてくれた。

良かった…


心の底からそう思ったのに…


「同じ高校なんだ。」



そう言われた時に少し驚いた。


そして…


次の言葉にもっと驚いた。


「それと…」

「あっ…海ちゃん!!!!」

と朔來が呼ぶ先に、あの不躾な男がいた。


「初美さん、俺あいつと双子なんだ。もう一つ言うと初美さんが勉強教えてた相手なんだ…」



驚いたってもんじゃない、腰が抜けた。



『な、なに…なんで…だからあの時、名前…!!!!』



「初美さん…ホントごめんなさい!!」


咲坂君の謝る声が遙か彼方に聞こえた…


「高校生活もよろしく」

朔來が何?何?と咲坂君に、アイツに尋ねている…

私の方に向き直ったアイツは朔來の頭をポンポンと叩きながら

「秘密」

と口元に人差し指を運んだ…


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