泪の花。
長いようで、短かった時間の中で、葬儀は滞りなく進んで…


いつのまにか祖母は、小さな壺に納まっていた。


『これが…おばあちゃん…』


壺の中には、サラサラした白い粉があって、油断した隙に少しだけ風にさらわれてしまった。



当たり前の事だけど、人はいつか死ぬ。



でも、何故…人は死ぬの?


決まった事で必ず訪れるけれど…



単純に思った事は、行き着く先が“死”ならば人は何故この世に生を受けるの?


という事。


心は体から魂が抜けた瞬間、何も感じなくなる。

ボケらーとしていた私が考えていた事は、そんな取り留めのない当たり前の事。


でも、その当たり前は…初めて知った衝撃の事実のように感じていた。




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