泪の花。
目を覚ますと、もう夕方で…

しまった!!と思い飛び起きると貧血でクラッとして倒れそうになった。



「危ないなぁ!!」

と抱えられたその腕の主は、あの男だった。

『気持ち悪ッ…』

「え?吐く?吐くのか?」


『違う。あんたが。』


「相変わらず酷いなぁ」

と笑う。

久しぶりに見た笑顔に少し釘付けになった自分が恥ずかしくて、手を振り解いてもう一度座った。

自分のじゃない大きいブレザーが上半身に掛かっているのに気付き、即刻返した。



『私…あんたのせいで熱出たんだから!!』


「知ってる、でも俺のせいとは限らないんじゃねーの?」


スカした顔で言うこいつ……………ヤッパリ、


『大嫌いだ!!』


そう言って帰ろうとした瞬間


「また、笑顔見せてよ」

と言った。


『可笑しくもないのに、笑えるか!!』

そう言いはなって教室に急いだ。

なんだか、凄く変な気分…

大嫌いと言った時スッキリした!!と思ったら急に胸がモヤモヤし始めた。


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