泪の花。
波打ち際に作られた道は、綺麗な貝が埋められて作られていた。



『綺麗…』



そう呟くと



「だろ?俺とじいちゃんで作ったんだ。」



………!?



『えっ!!この道を?』


うん。


とニコニコしながら言うけど、嘘臭い…




『確かめたいから、後でおじいさんに合わせて』


つっけんどんにそう言うと



「ちょっと無理かな~じいちゃん空の上だし。」


と、また笑いながら言う…



『ごめん…なさい』



「謝んなくていいよ。じゃ…ちょっと俺の話聞いてくれな。」



と話出した。



「あのな、じいちゃんはさ、妥協を許さない人だった。道作る時、すっげぇ叱られながら手伝ってたの今でも鮮明に覚えてる。」



と愛おしそうに道を触るアイツ。


踏んでいる事が申し訳なくて、空に浮きたいと思った。




「じいちゃんが死んでから、随分経ったけど、死に際までこの道をずっと手入れしててさ…この先にある所で倒れてたんだ。夏休みでこっちに遊びに来てた俺が第一発見者。」


苦しくて、なにも…言えなかった。


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