泪の花。
『あんたに関係ないじゃない!!ていうか好きな人いるなら、私のストーカーしてる場合じゃないでしょ!?』


「俺の勝手だろー。イキナリ怒り出すなよ。どうしたんだ?」


『どうしたもこうしたも、何かわかんないけどムカつくの!!』



「理不尽だなぁ」


笑う顔が寂しそうで…



『笑いたくないなら、笑わなくていいの!!』


そう言うと、アイツは目を見開いた


「ありがとう」


とまた笑った。


ほら、また笑った!!



って言いそうになったけど、言えなかった。


本当に嬉しそうに笑っていたから。




『変態!!』



「なんか聞きなれてきたな」



『バッカじゃないの!!』


そう言って元来た道を引き返した。


それにしても…


何がこんなに苛々させるのか。


不思議で堪らないけど、

アイツの初恋の人…


今もまだ想い人。



叶うといいなとは願えない自分がいた。




それは………
多分………

アイツの事が嫌いだから。

幸せなんて願えないだけなんだろうな。


と、自分の中で解決した答えは…なんだかツジツマが合わないような気もしたが、それは気のせいだと思った。
< 85 / 203 >

この作品をシェア

pagetop