泪の花。
本当に何様なんだ。



意味が分からず頭を撫でていた。




…………でも、私のしている事の方が意味が分からない!!!!


自分の行動にビックリし過ぎて、思いっ切りアイツの頭を殴ってしまった。


「いってぇ!!一瞬頭撫でられて気持ちいいかな?とか思ったのに……あれ気のせい!?」



『気のせいよ!!立ったまま寝てんな!!白昼夢野郎ー!!』




ギャーギャー


と言い合いを繰り返して、教室に戻ると二人して先生にシッカリ叱られた。



アイツは、自分のクラスに戻り…また怒られただろう。



次の休み時間。



朔來は、泣きそうになりながら私を心配していたが、不思議とアイツが私の暗い影を忘れさせてくれていた。


『大丈夫よ』


と朔來に言うと朔來が驚いた顔をした。


『なに?』


「…初美ちゃん…笑ったから…」




恥ずかしくなり、朔來に背を向けた。


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