王国ファンタジア【氷炎の民】ドラゴン討伐編
「そんなこともないだろう。君の綺麗な黒髪ならどんな色でも映える」
「そういうことじゃないんです」
さりげなく髪を褒められて半ば舞い上がりながらも、サハナは頑固に首を振る。
(わたしがもっと大人だったら、似合うかもしれないけど)
だが、まだサハナは15にしかならない。
(それにもらうのなら、わたしは……)
そこで年上だが手のかかる幼馴染の顔が脳裏をよぎる。
(え? なんで?)
一人悩むサハナを見守っていた青年はとんでもないことを言い放った。
「どのみち、この髪もそろそろ切らないといくらなんでも邪魔かなと思っているんだが、いっそ君がばっさり切ってくれないか」
「それは絶対ダメです」
即答である。
「どうして?」
問いと同時にサレンスを首を傾げる。きらめく銀糸がさらりと流れた。
(それを切れと言うんですかっ!!!)
心の中でサハナは絶叫する。
「そういうことじゃないんです」
さりげなく髪を褒められて半ば舞い上がりながらも、サハナは頑固に首を振る。
(わたしがもっと大人だったら、似合うかもしれないけど)
だが、まだサハナは15にしかならない。
(それにもらうのなら、わたしは……)
そこで年上だが手のかかる幼馴染の顔が脳裏をよぎる。
(え? なんで?)
一人悩むサハナを見守っていた青年はとんでもないことを言い放った。
「どのみち、この髪もそろそろ切らないといくらなんでも邪魔かなと思っているんだが、いっそ君がばっさり切ってくれないか」
「それは絶対ダメです」
即答である。
「どうして?」
問いと同時にサレンスを首を傾げる。きらめく銀糸がさらりと流れた。
(それを切れと言うんですかっ!!!)
心の中でサハナは絶叫する。