ごめんね、守れなくて。
45 家族
俺の家はお金がない。。自然に裕福なあなたの家に入り浸った。



俺達の新居話が決定し、あなたの母親は快く頭金すら出してくれた。今度親同士の顔合わせをしようと話をして日付まで決めた。


久々に我が家に帰り、母親にその事を告げた。
「..なんでお母さんになんも相談してくれないで、全て決めちゃうの?」涙ながらに精一杯の声で出した一言。電話越しで聴いていたあなた。そしてあなたの母親に電話越しの為、間違った解釈で伝わる。この些細なズレが全てを壊した。

一度も両家が顔を合わすことなく..俺たちは崩れ始めた。


「お金がない」欲しい物も買えず、幼い頃からこの言葉を聞き続けてきた。マザコンではないが女手一つで育ててくれた母親はとても好きだ。だから母親にこれ以上余計な心配をかけたくなかった。2年以上たつ今でも胸がズキズキ痛む。おばたん、ごめん。ごめんなさい。


あなたの母親も悪くない。あなたの母親はとても優しいよ。そしてあなたをとても愛してた。あなたはよく「私は母親に愛されてない」て言ってたね..俺の目には母親の愛が確かにあったよ。
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