らぶきゅん
「おーい、おーい満川さん……」
竹田くんの声が聞こえる。ふーんだっ。竹田くんはあたしの敵よ!!
「残念よ、竹田くん。今、真柚は君に敵心を抱いてるのよ」
「俺?」
「香里の言う通りよぉー。洵介先ぱい、竹田くんと話しただけで帰っちゃったじゃないかぁー」
「あ、だって部活のことで呼ばれただけだし」
「でもあたしには大事なことなのっ。だから竹田くんは恋敵よ」
あたしは竹田くんに本日第2回目のあっかんべをして顔を伏せた。
「俺、別に洵介先輩に恋愛感情なんてないけど、それよりさ……」
「ふん、もう聞きたくないねっ」
「……ふーん。聞かないんだね」
竹田くんが意味深な言葉を発した。