右側のキミ。
次の日、あたしはただぼんやりと授業を受けていた。
「瑠香?なんか今日ぼんやりしてない?」
周りの女子が寄ってくる。
多分スキンシップだろう。
人見知りが激しいあたしは、
11月になってもまだクラスに溶け込めないでいた。
多分あたしを笑いものにしてる連中だろう。
口元が少し緩んでいる。
「何でもないよ。別に。」
「へー、好きな子でも出来たのー?」
「別に。」
「瑠香も恋しなよー♪周介のことなんか忘れなって!!」
と、肩を叩いて何処かへいってしまった。
笑いながら。だから女は嫌い。
そして、憂鬱の学校は終わり、
いよいよ最終下校を知らせる音楽が鳴りだした。