右側のキミ。
それから5年間。
あたしの気持ちは
しだいに薄れていった。
クラスが離れ
話すこともなくなった。
中学に入学した頃
あたしはキミじゃない
別の男を好きになった。
「よぉ、瑠香!」
「あ、周ちゃん!」
―中山 周介(ナカヤマ シュウスケ)
一応小学校からの仲。
まさか好きになるとは思ってなかった。
「瑠香も吹部の見学?」
「あ、うん…」
「じゃあ俺と一緒にまわろうぜっ!」
「えっ…あっ、いいよ…」
そうやっているのが楽しかった