君ヲ想う。
「今から説明会を始めますので、ご着席ください。」
「あっ、始まる!!じゃあ、行くね!!」
蘭は行ってしまった。
ということは・・・噂の彼がくるということか・・。
やばい・・心臓が・・・。

あたしの前にいっぱい人が座っていく。
後ろから聞こえてくるローファーの音が聞こえるたびに
あせってくる。
やばい・・・。


「ここか・・・。」
あたしの隣にその噂の彼が座った。
横を見ることさえ出来ないよ・・・。
そんなあたしに、
「よろしくね。」
彼があたしに向かって言った。
「よっ、よろ・・しくね・・。」
思わず緊張して声が裏返ってしまった。
最悪だ・・・。

そしたら、彼に笑われてしまった。
「いいよ。そんな風に緊張しなくても。」


ーーーーそして、説明会が始まった。
その間は、隣にいる彼の事しか頭になかった。
寝ていたり、眠気を覚ませようと必死になっていたり・・
そんなしぐさが可愛かった。
飽きることはなかった。
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