君ヲ想う。
「ねぇ・・・なんでそんな暗い顔してるの?」
あたしは苦笑いをして聞いた。
「・・・。」
2人とも黙っていた。
なんで話してくれないの?
一言でもいいから何か話してよ。



「なんで何も話してくれないの?」
あたしはイラつきながら聞いた。
すると・・・



「実は・・・優ね・・・
彼女いるんだ・・・。」



菜月は言いにくそうにして言った。
そりゃそうだよ・・・
あたしだったら言えなかったもんね。
友達にそんな悲しいこと言えないよ・・・



それよりも優が彼女いるの??
そんな話知らないよ・・・。
おかしくない??
あたし・・・知らないよ・・・。
あたしは泣かないように我慢したけど、
勝手に涙が溢れ出してくる。
とめようと必死で堪えようとしても
ムダだった。




おかしいよ・・・
だって今だって話してくれるじゃん!
笑ってくれるじゃん!
優しくしてくれるじゃん!
そんな・・・本気にさせるような事・・・
しないでよ・・・・。



あたしはこれを信用するべきか、
受け止めるべきか・・・
わからなくなった。
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