生徒会室へようこそ
生徒会室を出て廊下にぽつりと響いた私の声に
「そうだね」
クスッと笑ってから柴田書記も合わせてくれた。
「柴田書記は副会長との付き合いは長いんですか?」
「うん、長いって言っても高校入ってからだけどね」
「そうなんですか」
「彼のおかげで今の僕があるんだ」
「彼って副会長ですよね?」
「うん、この学校に入学して初めて僕に話しかけてきてくれた人なんだ」
へぇ~
あの副会長が誰かに話しかけるなんてちょっと意外。
「君の字はとっても綺麗だなって言ってくれて。それが嬉しくてさ」
それってかけられて嬉しい言葉なの?
疑問に思いながらもそこは親切心であえて聞かないでおくことにしよう。
この人のツボってイマイチ理解できないんだよね。
でも
柴田書記の本当に嬉しそうな顔を見ていると
本当に嬉しかったんだろうなって思う。