生徒会室へようこそ
「何もしてないって?」
「高崎は運命という言葉を信じるか?」
「ぶっ」
この人から絶対に出て来ない言葉を耳にして
つい吹いてしまう。
良かった、お茶を飲んだ後で。
「運命、ですか?」
私の言葉に大真面目な顔で頷く黒崎先生。
「俺達はただ運命の糸で繋がっていただけだ」
「そんなメルヘンチックな事言うんですね、
先生も」
私の言葉にじろりと睨んでから
「俺も信じてなかったさ。待たなくていいと言ったしな。
別れてから大分時も過ぎていた。でも再会したあの時
思った、これが運命なんじゃないのかって」
先生の口から出てくる言葉一つ一つが
信じられないけれど
でも嘘じゃないんだなっていうのは分かる。
「もし相手が運命の相手ならばどんなことがあっても
必ず結ばれる」
「それはたとえ今離れる事になってもですか?」
「そうだな」
先生が大きく頷いた。