生徒会室へようこそ


突然落とされた言葉に何が何なのか分からなくて、

歪んだ瞳から副会長の姿を捉えた。


「我ながら大人げない事をした。だからもう泣くな」


副会長の指が私の頬に落ちる涙をぬぐってくれる。


「お前に泣かれると、俺はどうしていいのか分からなくなる」

だからもう、泣くな


いつもなら絶対に言いそうにない

言葉に体中が痺れる。


ポンポンっと優しく撫でるその手の心地よさに
気持ちがどんどん楽になっていく。

涙もおさまってきた。

そして確信したんだ。

あの時、私の頭を優しく撫でてくれたのは

副会長だって・・。


「落ち着いたか?」

優しい声にこくんと頷く。

「副会長、私」




そこまで言った時


バンッと勢いよく扉が開いて私と副会長は慌てて離れる。


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