生徒会室へようこそ


その声は今まで聞いた事のないような優しい声。

指からドキドキが伝わってくるのが分かる。

きっと顔だってタコみたいに真っ赤だ。


「大丈夫ですってば」

視線を合わせずにそう答える。


良かった、今が夜で。

恥ずかしいくらいの私の顔、

見られたくないから。


「あまり心配させるな」


副会長がそう言うと

ゆっくり私の掴んだままの手を引っ張って


「え?」

ちゅっと

傷口にキスを落とした。


< 220 / 285 >

この作品をシェア

pagetop