生徒会室へようこそ





怒る気も失せてため息をついていると樫山委員長から質問される。


「ところで例の件は相談したの?」




ちょっと声のトーンを落として耳元で囁く
委員長にブンブンと首を振って返事をする。




「早めに相談した方がいいよ?」




「そうなんですけど、でもこの調子だと」





ちらっと視線を副会長の方に動かすと





「なんだ、俺を見る暇があるなら仕事をしろ」




一体どこに目が付いているのか、下を向いたまま
毒づいた。



「はいはい」



それじゃあと樫山委員長は手を振ると
生徒会室を出て行ってしまった。


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