泣き虫girl
「…なッ楢橋くんッ」
輪の真ん中にいる楢橋くんを呼ぶと
周りの女子が一斉に見てきた
「…帰ろう…ッ」
そういうのが精一杯…
声が震えてるし…
「なにいってんの?遼くんはあたしたちと遊ぶんだよ?」
笑い声がいくつも聞こえる
…やだ…やだやだ…ッ
「楢橋くんッッ」
「ちょっとしつこいわよッ」
楢橋くんのほうに一歩踏み出した
あたしの肩を近くにいた女子がドンと押した
「キャッ」
足がもつれて床に思いっきりしりもちをついた
「遼くんはやく行こうーッ…って遼くん!?」