蒼の教室
に
―――かしゃん と音をたてて筆箱が落ち中身が散らばる
何時もの通り独りでに拾ったシャーペン
視界を遮るかのように水色のペンを乗せた手がのびてきた
はい
紡木の手だったのか…
ありがと
にこりと笑い 彼は言う
友達がいると筆箱落としても早くひろえるよ
はい?
一人より二人のが早いだろ…?そんで二人より三人…三人より四人?
そんなに人数がいると逆に遅そうだ
確かに
二人で苦笑する
確かに早かったかもね 一人で拾うより
チャイムが鳴り 授業は終了された