蒼の教室
さん
あれから少々言い争いがあり
その後紡木が職員室に連れて行かれ多少説教を食らって戻ってきた
当の私はと言えばまた教室で 私の席で小説をよんでいた
ただいま
ふいに話しかけられる
私に投げ掛けられる紡木の声に私は顔も見ず
お疲れ
と答えた それ以外発っする言葉はないように思える 正直彼の行動は助かった だが彼が来ようが来まいがどちらにせよ私にはどうでもよかった
円滑に物事が進もうがどうでも ほんとにどうでもよかったのだから
暫しの沈黙
私はずっと小説を読み進める
なあ沢木 沢木は携帯持ってる?
持ってるよ
親のメモリーしか入ってないのがね と心のなかで呟く
ぱさ と机にメモ用紙が置かれる
開くとそれは誰かのアドレスと携帯番号
これ 俺の よかったらさ
…登録するよ
ふと気が向いたのだ 彼の顔を覗き込むと微笑んで
ありがと
と言った
暫くして SHRが始まり 偽善に満ちた担任の表情にいらつく10分足らずの時間が過ぎ 学校が終了した