crystal love
なるはず・・・だった
その予定は、
たった一本の電話で
見事に玉砕された。
予定は未定とは、
素晴らしい言い回しだ。
本日のジェイドは、
モデル仲間とパーティー出席で、
レッスンは休み。
寝坊気味で起きて、朝から、
ヘッドホンで音楽を聞きながら
課題作に挑んでいた。
何としても、この休みに下絵位は
仕上げておきたかったので、
相当集中していた。
描いた絵は、十枚程に及ぶ。
最近、スランプ気味で、
中々イメージ通りに描けなくて、
今、描きかけたものの、
クロッキーを持つ手が
とまってしまっていた。
ため息と共に、
ヘッドホンをはずした耳に
入って来たのは、電話の着信音。
留守電のランプが
点灯している状況から、
何度か着信があった事が
伺えた。
このご時世に、
どうかと思うが・・・
拘束を嫌う性格ゆえ、
私は、携帯電話をもっていない。
だから、私に
嗹絡をとってもらうには、
この子を鳴らしてもらう他
ないわけだけど・・・
「いつまで、鳴らすかね・・・。」
非常に、うっとおしい。