crystal love
 

いつか、教会の前を
通ったときに、
結婚式をしていたらしく
そんな話になったらしい。

母が、お茶にしようと
呼びにきてくれて、
話は、そこで中断した。

「行こう。」

父が促す。

その時は、たいした話には、
ならなかったんだろうって、
父の反応を見て、そう思った。

「続きは、ジェスと書こう。」

「そうね。」

父に促され、アルバムの束を
半分持って、リビングへ
向かった。


テーブルに並べられた
数十冊に及ぶアルバムの束。

明日、旅立つジェイドを囲み
あの時どんな話をしたとか、
いろんな事を思い出して
夜中までかかって、
コメントを皆で書く。 

きっと、何も書かなくったって
彼の中で、ここでの生活は
色あせる事は、無いと思う。



この日、

この時の



彼の喜び様は、
満たされた表情は・・・


私は、生涯忘れないと
思った。



 

 






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