crystal love
「完全復活。」
そう、告げて、
彼は、ベッドサイドに
腰を降ろした。
「もう、誰もこないぜ?」
含み笑いを口元に浮かべる奴は
まるで、魔王でーーーー
ーーー最悪ーーー
そんな、私の胸の内に
気づきもしないのか、
ジェイドは、言葉を紡ぐ。
「俺が気になんのは、ね。」
「この間の事?」
逃げきれない事を悟った私は
自ら、本題に切り込んだ。
「そう。返事もだけどさ?
ディオナは、俺を男として
見てなかったんだから、
焦ってちゃいない。
・・・俺以上のオトコなんて、
そうは、いないから。」
・・・スッゴイ自信・・・
はいはい・・・ごもっとも〜
なんて、色合いの軽い返事を
返した、私が悪かったのか?
単に虫の居所が悪かったのか。
ドスッ
っと、いう、背面に加わる
衝撃と共に、天井を背景とした
スーパーモデルが
唇に息がかかる様な近距離で
宣う。
「誰?いるの?」
自信に満ちていた表情が
見る見るうちに曇る。
「ミスター、スミス・・・
違う?・・・」
ーーーー鋭いーーーー
返す言葉もない。
「隠したってわかるよ。
ーーーオトコどおしだから。」
「でも、・・・べつに、
何か言われた訳でもないし」
無意識のうちに
言い訳している私に
彼は、怒りに似た何かを
ぶつけてきた。