crystal love
「やあ、ディオナ!!」
迎えてくれたのは、
ロバートだった。
「あの・・・ジェスは・・・」
言葉が続かない。
「心配かけたね。ディオナ。
ヤツなら無事だよ。」
ロバートの笑顔に
膝が崩れ、涙がこぼれた。
「おっと。」
役得だ♪なんて、おどけながら
ロバートが、私の体を支えて
くれた。
「大丈夫だよ。ディオナ。
ジェイドなら、かすり傷で
済んでいるからね。」
そう、いって。
カーテンの向こう側で
数人のバタバタする気配がして
そちらを見やる。
「ディオナ!!」
カーテンが開き
ナースを振りきる様に
オトコが飛び出してきて
ロバートの腕から
強引に私を奪い取る。
腕は、痛々しく擦りむいて
いるけれど、あとは至って
元気そうなジェスの姿に
しゃくりあげて泣いた。
「心配させないでよっ!!
バカ!!
・・・バカ・・・」
「ごめん。ディオナ。
悪かった。本当に、ゴメン。
ホントは、そのまま予定の
エアラインに乗ろうと
したんだけど・・・
ダメだって。病院行けって、
止められて・・・」
私を備え付けのソファに
座らせながら弁明する彼に
「当たり前だろ?!
誰が事故にあって直ぐの人間を
搭乗させるんだっ?!」
ロバートが呆れて突っ込む。