crystal love
「おまえが恨みがましく、
自殺未遂なんか
起こすから・・・」



そう


私は、

この人と別れた時


突き放されたショックと
尚も、抱いてた気持ちを
うまく処理できなくて・・・
若さもあって、生きる道を
断とうとした過去がある。



でも−−−−


「今だったらしないわよ。
あんたの為に・・
キズなんか
残したりしない。」

そう、はっきりと告げれば、
完全にキレた目を
してしまっている相手は、
更に崖から突き落とすような
言葉を吐き出す。

「それだけじゃ、物足りなくて
こうやって見せ付けに
きたんだろうが?!

お望み通り、みてやるよ」

そういって、左手首を掴み、
私の腕には大きい腕時計を、
無理矢理ズリあげた。

「やめて!
これ借りてるんだから、
乱暴にしないでっ!!」


手首を自分のほうへ
引き戻そうと、悪戦苦闘し
暴れる私の頬に痛みが走った。

ぶたれたと、わかるのに
それほど時間は要さなかった。

「こんなキズ
残して生きてんのか?

どうせなら、もっと深く
切っちまえばよかったんだよ。」

嘲笑う様に、鼻で笑う
目の前のオトコに呆れる。


よくぞ、そこまで
鬼になれるよね。
このオトコ

更に、言葉が流れていく。

「お前なんか、あの時・・・
「それ以上言うなっ!!」

第三者の一喝した声で
最後の台詞は、音としては
届いてこなかった。

 

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