crystal love
「大丈夫だよ。それなら。
皆知ってるから。
俺が気まぐれだって事。」
・・・最悪っ!!
何て正確に、自分自身を、
周りの評価を、理解してんの?
・・・逆に、絶対
逆手にとってるよね。
流石に、呆れて
モノもいえない。
「まあ・・・そんな離れた場所に
住んでるわけでもないから・・・」
寄り道したって、
合流できるだろうけど。
「ところで、何作ってるわけ?」
「あぁ・・・絵を描いてる。」
何故かトーンダウンしてしまう。
近くのコインパーキングから、
目と鼻の先にある部屋へは、
あっという間の距離。
「言っとくけど、
古くて狭いわよ。」
鍵を開けながら先手を打つ。
「お邪魔しまぁ~。
って、マジ、狭いんだな。」
「あんた、エレナで、
絶対言うんじゃないわよ。
お世辞も建前も
大好きな国なんだから。」
「何それ?」
彼は、不思議そうな表情をした。
本当に知らないんだね。
説明の必要がありだね。
テーブルの上に置いたノートに
走りがきをした。