crystal love
「だから、13時に起こしてって。
これ、TELナンバーな。」

当然の様に、彼はいって
私のジャケットのポケットに
名刺をさした。
 
そのエレガントな所作に
スルーしそうな自分に
頭痛がした。


「あのね・・・。
何で私が起こさないと
ダメなわけ?あなたを」

何とか、なるだけ冷静に
言葉を紡げば

「何でって?
理由がいるのか?」

「・・・・・・」

この人・・・


頭がいいのか
壊れてるのか
どっちなんだろう・・・


「目覚まし時計、使いなさい。」

「持ってねーんだ。それ。
頼んだぞ。ディオナ。」


奴は、そういい残して
さっさと出ていった。


勘弁してくれ・・・


ホントに、もう・・・


わがままなオトコなんて
大嫌いっ

そんなオトコしか
周りにいないわね。
・・・そういえば。



本当に疲れ果てて
ため息が零れた。




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