crystal love
「いや、モデルさんて、
何着ても、似合うんだって
思っただけなんだけど・・・。
で、何の用?」

「・・・この、ドアチェーン、
外して欲しいねぇ。」

「あ。忘れてた。
って、何しに来たの?」

その手に乗るモノか。
これ以上、無駄に時間を
取られてなるものか!

「謝りにきたんだ。」

「何を?」

該当するものが、解らず、
キョトンとしてしまった。

「・・・今日、約束、
破っただろ。俺。」

何だ。そんなこと?

「そんな事、気にして
来てくれたの?いいのに。」

まさかな律義さに、驚いた。

「・・・気にしろよ。
ってか、チェーン!
外してくれよ。」

謝りなれてないんだろうか?
妙に照れていて可愛い。

平素はムカつきっぱなしだけど。


「ちょっと待っててね。」


いったん扉を閉め、
ため息をついた。

また、彼のペースに
巻き込まれる訳だ。

私は。


疲れながら、扉を押せば、
隙間から、スルッと彼は
入って来て、鍵をかけた。

手慣れてるわね。
流石は、スーパーモデル(?)

< 38 / 170 >

この作品をシェア

pagetop