crystal love
よほど、勘に触ったのか
馬鹿にされたと思ったのか。

「ディオナーーーー

おまえって、

本当に、俺に興味
ないんだな。」


ため息混じりに零した。


「そんな事ないわよ
他の生徒と、差つけたり
しないしっ

ちゃんと知ってる。

仕事は真面目にしてる
みたいだし、頭いいし、
チャレンジ精神旺盛で、
努力家な事、知ってるわ。

まあ、それを忘れさせる程
わがままな人だけど・・・」

ちゃんと、生徒さんは一律に
気にかけてるって事を
アピールすれば

「俺の印象って、それだけ?
つまんねぇな。
なんか、優しい男とか
そーゆーの無いわけ?」

と、のたまふ。

彼が、私に
優しくしてくれた事って、
パーティーのとき以外に
あったっけ?


「・・・」

無駄な沈黙が重い。


「お酒、強いよね。」

「それから?」

温和な表情で続きを促す。

そんな表情
できるんじゃない。


「時々


冗談のセンス、悪いよね。

って、もうこんな時間だ。
今日の授業は、おしまい。」

片付けながらいえば、
彼は、怪訝な目をむけてくる。


「俺、いつ、ジョーク言った?
記憶にないんだけど。」

と。

「本気で言ってんなら
もっと、たちが悪いわよ。」

何個か思い当たる会話を
思いだしながら言った。

  


 

 
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