僕は君のもの



美紀が直ちゃんの部屋に来るようになって2年が過ぎた。


あの頃、新品だったソファはどんどん年季が入っていい感じになってきてる。



いつのまにかあまり大きくないそのソファに直ちゃんと並んで座るのが当たり前になっていた。




美紀たちの距離はそれだけ縮まってる?





最近の美紀はそんなことに満足し始めてる。



だって一応そばにいれてるでしょ?



もっともっと直ちゃんに近寄りたい。



だけどこのぬるま湯に浸かってるのも悪くない。




もう会えなくなるくらいなら、当たって砕けるくらいなら、この状況も受け入れないと。









まさか




この花火大会の日が美紀の一生を大きく変えることになるなんて




この時は




気づいてなかったんだ。











< 154 / 245 >

この作品をシェア

pagetop