僕は君のもの
「いいんです。美紀、とっくにクラスの中で浮いてるし。お弁当もいつも一人で食べてるから。」
「いや~、可愛い子ってそーゆー運命にあるんだろうね。」
中村先輩がなれなれしく美紀の頭を撫でた。
全身に鳥肌を立てながら直ちゃんの服の袖を握る。
もう!気持ち悪い!触らないでよ!!
「ハイハイ。手ぇ出さない。怯えてるから。」
直ちゃんが中村先輩の手を振り払ってくれる。
「な?」
そして美紀の頭に手を置いた。
あの日…、初めて会った日から何年過ぎたんだろう。
あの時、私が握った手はもっともっと小さかった。
だけどその感触はあの頃とちっとも変らない。
この手のおかげで美紀はすごく安心したんだ。
やっぱり美紀は直ちゃんが好き!大好き!!