僕は君のもの



中村先輩は唇をとがらせながら自分のお弁当を食べ始めた。



「どうして1コ下なのに仲良しなの?」



「こいつ部活の後輩なんだよ。」




「へ~。何部?」



きっと直ちゃんのことだから運動部でしかもエースでモテモテなんだろうな。



「書道部…。」



「へ?」



「…という名の帰宅部。」




なるほど。



そうだよね。運動部の人がこんな身なりしてるわけないもんね。



「帰宅部なのに後輩と仲良くなれたの?」



「さみー時は部活やる教室でメシ食ってんだよ。そしたら中村も同じ考えだったらしくて勝手に合流してきやがってさ。」



直ちゃんは嫌そうに中村先輩を見る。



「なんだよ。いいだろ?メシ食うぐらい。」



「後輩のくせに可愛げないこの態度がムカつく。」



柴先輩がピシリと中村先輩を黙らせた。





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