僕は君のもの
ヤマが遠くの大学に行っちゃったせいで遠恋なんだよね。この二人。
「もうすぐ直ちゃん帰ってくるから車で送ろうか?」
「いいよ。別に。」
出た出た。可愛くないなぁ。
「え~?なんで~?直ちゃん優しいから送ってくれるよぉ?」
「…美紀は家にいればいいの。私は歩いて行けるから平気!」
な~んだ。結局、美紀の為なんだね。
だから恵梨香って好きなんだよなぁ。
なんて思っている間に恵梨香はどんどん玄関に行ってしまう。
「っていうか美紀、恵梨香の話聞いてない!!」
靴をはく恵梨香の背中に怒る。
「あんたがずっと話してるからでしょ!!」
立ち上がった恵梨香に怒鳴られた。
「また来るから。」
美紀のお腹を優しく撫でると彼女は素早く行ってしまった。