僕は君のもの
それから数十分たった頃、直ちゃんが帰ってきた。
「ただいま~。ただいま。」
直ちゃんは帰ってくると必ず美紀とお腹の子に向かって“ただいま”って言ってくれる。
「あれ?エリザベスは?」
「ヤマが帰ってくるからデートに行っちゃったの。」
「えー。アイス買ってきたのに。」
直ちゃんは残念そうにコンビニの袋を冷凍庫にしまった。
「大丈夫。美紀が食べるもん。」
「だめ。これ以上体重増えたらまたセンセ-に怒られる。」
その言い方に思わず笑う。
最近の直ちゃんはすっかりパパだ。
もしかしたら美紀よりも親としての自覚があるんじゃない?
愛する人、愛しい存在、頼れる両親、かけがえのない友人。
美紀は今日も大好きな人たちに支えられて生きている。
これが美紀のハッピーエンド。
ううん。
ハッピーハッピーエンド!!
…だよね?直ちゃん。
END