僕は君のもの
中村先輩や柴先輩狙いなら構わない。
もし、この子たちが直ちゃん狙いだったら…?
「…離して。」
小さな声で呟いた。
二人は気づかないでどんどん美紀の手を引っ張る。
美紀は思いっきり踏ん張って叫ぶ。
「離してよ!!」
二人が驚いて振り返った。
「ねぇ、何がしたいの?」
「何って、だから私たちも内野先輩たちと仲良くなりたいんだって。」
内野先輩たち?
中村先輩たちでも柴先輩たちでもなくて“内野先輩”たち?
そんなの仲良くなんてされちゃ困る!!
「嫌なんだけど。一緒に食べるの。」