僕は君のもの
恵梨香は美紀たちの新居に初めて来たお客様。
「よいしょっ。」
お腹の重みを感じながらソファに腰掛ける。
「ちょっと見ない間に随分大きくなったね。」
向かいに座った恵梨香が笑う。
「でしょ?立ったり座ったりするだけでも大変なんだよ。」
だけどね、大変だけど全然苦じゃないんだ。
辛い思いも、苦しい思いもした。
でもね、その分、ううん。きっとそれ以上に美紀は幸せ。
優しく優しくお腹を撫でる。
「ところでさ、何がどうなってこんなことになってるわけ?
いつの間にか妊娠してるし、っていうか入籍するとか言い出すし、そもそもいつあんな男ができたの?」
もぉ!そういうことはもっと早く聞いてほしかったな。
「じゃぁ、じーっくり聞かせてあげる。
うーんとね、あれは…、美紀が小学校1年生の時…。」
「は?そんな昔の話から始まるの?」
当たり前じゃん。
美紀と直ちゃんの歴史はすっっごくすっっごく長くて深いんだから!!!