僕は君のもの
「じゃん!見て!!」
「あれ。美紀ちゃん携帯買ったんだ。」
買ったばかりの携帯電話を直ちゃんの目の前に出した。
「友達いないのに?」
「ストラップつけ過ぎじゃね!?」
口を尖らせながら柴先輩と中村先輩をを睨む。
「直ちゃん、番号交換しようよ!」
「俺も俺も!」
「じゃー、俺も?」
「イーーーっだ!!」
お調子者の中村先輩もクールな柴先輩も美紀にはなくてはならない存在になっていた。
どんなに風当たりの強い教室にいようともここがあるからがんばれる。
この中庭は美紀にとってオアシスだった。
そして、その全てを支えているのが直ちゃんなんだ。