僕は君のもの
うわぁ~。電話の声までカッコイイ。
『もしも~し!』
「あっ!ごめんごめん。
美紀です。」
『ぷっ!名乗らなくてもわかってるから。』
どうしよ。かけたはいいけど何話したらいいの?
『今家?』
「うん!直ちゃんは?」
『ん~?外。あいつらと一緒なん…あっ。』
電話の向こうから声がした。
『やっべ。直哉!向こうで赤灯まわってる!』
この声は中村先輩?
『ごめん、美紀ちゃん。切るわ。また明日!』
直ちゃんとの初めての電話。
通話時間はわずか32秒。
収穫は怪しすぎる直ちゃんの素行。