僕は君のもの
無茶するなぁ。この人たち。
「マミ、エリ、それと…アヤ?
名前、教えてくれてありがとうございます。先輩方。」
目に入った水に顔をしかめる。
ポタポタと雫の落ちる髪をかき上げた。
3人がゆっくりと美紀に振り返る。
「後悔、してもらいますね?」
制服のポケットを探った。
よかった。ポケットの中までは濡れてない。
ったく。美紀をなめんなっつーの!!
「もしもし?あのね、マミエリアヤって3人組わかる?今、その人たちと1年のトイレにいるんだけどね、なんかバケツで水かけられちゃて。美紀びしょ濡れ~。どう…。
あ~ぁ。切れちゃった。」
携帯を閉じるとさっきから微動だにしない先輩に笑いかける。
「ちょっと待ってて下さい。」
3人はなぜか素直にそこから動こうとしない。
逃げた方がいいのになぁ…。