僕は君のもの
それからしばらくして気づいた。
なんか…美紀…学校中の女子を敵に回しちゃった感じ?
登校中や移動中に感じる痛~い女子からの視線。
今までは1年生の中だけだったのに、いつの間にか2、3年生にもそれが広まっていた。
仕方ないか。
あの3人にあんなことしちゃったし。
中庭ランチも目立ってるし。
学校生活の大半を息苦しい空気の中で過ごすことになった。
でもそんなの全然構わない。
だって美紀が欲しいのは友達なんかじゃない。
直ちゃんなんだから!!
美紀はそれだけを支えに生きている。
廊下を通る直ちゃんと偶然会いたいから、一緒にお弁当を食べたいから、昼休みにくだらないお話をしたいから、たまにサボって公園行ったりしたいから、少しでも…ほんの少しでも直ちゃんを美紀の中に残したいから。
それが今の美紀のすべて。